■質問
アカシックリーディングで前世・過去世を知ることはできますか?
前世・過去世の情報は確かめることができないと思えますが、どのようにとらえればいいのでしょうか?
また、過去世を知ることでどんなメリットがあるのでしょうか?
■答え
はい。アカシックリーディングで前世を知ることはできます。
そして前世があるかないかについては、個人の考え方や宗教、文化的な違いなどにより、さまざまな議論を呼ぶところですよね。また最近では、前世の記憶を持つ子供も多く、テレビや書籍などでさまざまな前世の証明が行われているようです。
ですので、ここでは前世・過去世があるかないかということではなく、私の過去世についての考え方を少し書いてみたいと思います。
一般的に、仏教は輪廻転生を肯定しているというイメージがあるかもしれませんが、実は宗派によっては、輪廻転生を否定しているところもあります。
そこでは転生は1回だけであり、この現実がすべてだというのです。
その考え方に、私は100%同意します。ある意味ではそれは真実なのです。
もし、この現実よりも過去世の方に関心が強すぎて、現実を疎かにしてしまうのなら、いったい過去世にどんな意味があるというのでしょう?
過去世とは、あなたの現実を別の角度から見た一側面なのだと私はリーディングでお伝えしています。
例えば、クライアントの問題の原因をアカシックレコードに問う時、ほとんどの場合、今世の出来事の中に原因が見つかります。そしてその今世の原因に絡みついている「影」のようなかたちで過去世の影響が浮かび上がってきます。
あくまでも問題の大枠は現実そのものであり、過去世の影響はそれにほんの少しだけ重みが加わるといった程度なのです。
ですから、過去世のことを知ろうが知るまいが、現実的に全く問題はなく、そのような方がリーディングにいらしても、考え方の違いで私とぶつかることはありません。
それを理解した上で、私がアカシックリーディングによって過去世の情報を使う理由は、言葉に言い表しようのない微妙なニュアンスや感覚などを扱う時に、非常に役に立つからです。
それは「物語の力」ともいえるものです。
心理学者の河合隼雄は「物語にはあらゆるものを結ぶ力がある」と言いました。私は過去世とはその人が内側に持つ、物語のようなものだと考えています。
そして物語とは魂の言語なのです。
それはこの時空に縛られた肉体と、無限の領域へと広がる魂をつなぐ役割を持っています。
過去世が事実かどうかの証明はさておき、アカシックレコードでクライアントの過去世を読み、伝える時、その人の中で何かが揺さぶられ、動き、大きな癒しが起こることがあります。
クライアントの内側に新しい視点が生まれたことにより、目の前のことだけにとらわれている視点がゆるみ、意識は拡大し、やがて滞った現実が流れ出すのです。
この過去世の持つ「物語の力」によって、私自身も癒されてきました。
しかしあらゆることにはメリットとデメリットがあります。
過去世の物語の力は大きな癒しとなる反面、逃げ場を探している人にとっては、とても都合の良い隠れ場所となってしまう場合もあります。
そのメリットとデメリットの両方を踏まえ、私は過去世の情報をお伝えしています。